フクロタケって?

原産は、中国(一説にはヒマラヤ) のキノコで、ほぼ世界中に分布。中国南部・台湾・ベトナム・フィリピン・タイなど東南アジアから遠くは北アフリカまで広く栽培されています。
中国南部から東南アジアにかけては最もポピュラーなキノコのひとつ。
中華料理では特に好まれメニューも多く、華僑の進出とともに現地栽培が始まったものと思われます。

普通のキノコが朽ち木などに発生する腐朽生に対して、フクロタケは、稲ワラなどに発生する草生のキノコで、中国では「(草茹(口が古の字) [ツァオグウ]) (草キノコの意) と呼ばれている。タイでは「ワラ茸」とも。

形態は、初期は茶褐色の卵形で袋状になっており、中にキノコがカサはつぼめた格好で入っている。
これが和名『ふくろ茸』と呼ばれる所以で、成長とともに中のカサが大きくなり、まわりの袋が破れシイタケのように開く。
どんな料理に使われるの?

食材としても産地ではごく一般的に利用されており、中華料理はもとより世界の三大スープとして名高いタイ料理「トムヤムクン」や「タイカレー」にはかかせない食材。また、中国では薬膳キノコとしても珍重され、その薬効は『伝染病に対する抵抗力を増し、傷口の治りを早め、壊血病の予防に用いる。降圧作用あり』とあります。

独特な食感や旨みがあるにもかかわらず日本での利用は、現在100%輸入水煮加工品(中国・ベトナム・タイ・フィリピン産他) や佃煮のみとなり、これは、ほとんどの栄養素・旨みが逃げており、食感のみものなんです。
「水煮」と「生(冷凍)」のフクロタケとでは、味・食感・栄養・形状などまったく違うものなのです。

簡単なレシピを教えて?
エスニック料理に欠かせないフクロタケ。
炒めてよし、煮てよし、焼いてよし、揚げてよし。
東南アジア旅行先でしか味わえなかった、日本のご自宅で、フクロタケの『味・香り・食感』を、存分に満喫しちゃいましょう♪♪

レシピ その1
≪フクロタケのフリッター≫- 1)小さめのフクロタケを用意します。
- 2)小麦粉、ベーキングパウダー少々を水でよくこねます。(天ぷらの時よりも少々固めに)
- 3)フクロタケを楊枝などで刺して、2)にくぐらせ、ぬるめの油に1個ずつ入れて揚げます。最初は弱火で、衣が固まったら強火にして、二度揚げをするとパリッとふっくら仕上がります。

レシピ その2
≪フクロタケの鶏肉炒め≫- 1)鶏肉は丁切にして、下味(卵白・塩コショウ・うまみ調味料) をつけておきます。
- 2)竹の子・クワイ・赤ピーマン・黄色ピーマン・青ピーマンを、1)の鶏肉と同じ大きさに切っておきます。フクロタケは半分切りにしておきます。
- 3)鍋に油を入れ、鶏肉をしっかり炒めます。さらに、切っておいた2)を入れ、全体に火を通し、油を切ります。
- 4)鍋にネギ・ショウガの小口切りを炒め、香りを出したら、3)をさっと入れ、酒・醤油・うまみ調味料・砂糖・カキ油・スープで味付けをして、水とき片栗粉をからめます。最後に、ゴマ油を入れ、香りをつけます。

レシピ その3
≪フクロタケの冷菜≫- 1)大き目のフクロタケは6~8等分に、小さいものは半分切りにして、スープ・醤油・うまみ調味料・砂糖を加え、煮ておきます。
- 2)器にサラダ用の野菜(レタス・タマネギ・ニンジン等を好みで)を入れ、一番上に1)のフクロタケを美しくトッピングし、お好みのドレッシングで仕上げます。

「日本ふくろ茸ファーム」とは

日本ふくろ茸ファームは、群馬県北群馬郡吉岡町にあります。まだ、小規模ですが4棟の40フィートリーファーコンテナに加温・加湿・照明・換気の設備を設置。
ふくろ茸の通年栽培を可能とし、日本随一の国産ふくろ茸量産施設で栽培技術のさらなる向上に励んでおります。
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1.フクロタケを育てるための、ワラの堆肥をつくります。
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2.コンテナの中でぬくぬくと培養
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3.ぽこぽこ生えてきました。
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4.フクロからキノコが出てくる前に収穫
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5.収穫後、新鮮なまま直ちに冷凍
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6.新鮮なまま冷凍したフクロタケが冷凍やけをしないように、真空パックに詰め替えて完成
生産者の“かお”

フクロタケの生産者「日本ふくろ茸ファーム」代表の戸田裕司さん。
本業は広告デザイナーなのですが、国内ではほとんど生産をされていなかった「フクロタケ」の魅力に取りつかれ、13年前から栽培に取り組んできたそうです。
そして、ここ2~3年。安定的に収穫ができるようになったことから、フクロタケの量産化し、本業としてのフクロタケ生産を目指しているそうです。

KINO-1グランプリ2015 3賞受賞
2015年、東京都青山で開催された「第2回 きのこ商品全国選手権」にて、3つの賞を受賞しました。
- 【写真右】
- お客様の投票数で決まる「準グランプリ」
- 【写真中】
- スーパーや生協などのバイヤーが選ぶ「バイヤー賞」
- 【写真左】
- グランプリにエントリーしているプロの生産者が選ぶ「玄人賞」
